宿大乗神楽保存会(しゅくだいじょうかぐらほぞんかい)

  • 二子町宿東を拠点としている、宿大乗神楽保存会です。

1848年(嘉永元年)宮城県遠田郡桶谷箆岳の箆峰寺から大乗神楽は伝承されたとされます。

この神楽の伝承に携わったのが花巻市南笹間の万法院、江釣子の自性院、村崎野の妙法院、

更木の大福院と二子八幡の妙泉院です。

二子妙泉院に伝承されたのは、1897年(明治30年)妙法院の和田永全からで、

旧二子村下宿の八幡宮司千田行全(要蔵)に伝承されました。
相伝では1901年(明治34年)とされ、“下宿神楽連中”が結成されています。

その後、一時中断するが1977年(昭和52年)に復活し、現在は“宿大乗神楽講中”として庭元宅に伝承館を建てるなどとして、

青少年の養成に取り組んでいる踊り組です。

演目中12演目を所持。


【演目の紹介】

笹結び(ささむすび)

笹結びとは、天御中主尊と猿田彦尊の両尊を主尊として、本地仏は畏盧舎那仏と小比叡権現であるとされます。
出で立ちは鳥兜に常衣姿に袴を着て、左手には笹(長さ1尺八寸)を持ち、手には錫杖を持ちます。

また、舞の中には台詞が入り、その後に組舞の太刀舞である御神楽が舞われる二人舞です。

 

正足(しょうそく)

正足は大威夜叉王とされ、その本地仏は観音自在如来であると言われ、悪魔外道の切り祓いのため

鉾を持って四方浄土として舞います。
舞形は12の所作からなり、威厳のある“阿”の荒面をつけてザイを被り、襷は違い襷にして背中に鉾を指して佩刀し、

早拍子で舞う一人舞です。